ホテルウェディングは、会場側に音響設備があるため「音は任せておけば大丈夫」と思われがちです。けれど実際の現場では、ホテル標準の音響だけでは届かない部分があり、それが当日の “なんとなく物足りない” 感や、ピンポイントでの “音が小さい” “ハウる” などの問題につながることがあります。
ホテルウェディングを担当するプランナー・音楽ディレクターのあいだで共通して挙がる「見落としがちな3つ」を整理します。
1. 会場の標準スピーカーは “BGM用”
ホテル宴会場に常設されているスピーカーは、ほとんどの場合 BGM 再生・スピーチ用に設計されています。
これが意味するのは:
- DJプレイ・ダンスフロア用途には出力が足りない ことが多い
- 低音 (キックドラム、ベース) が薄い ため、Discoや Houseを流しても “クラブ感” が出にくい
- ダンスフロア中心ではなくゲスト席中心に音が回る配置 になっている
これを補うには、後方や中央にサブウーファーを持ち込む、出力の大きい仮設スピーカーを追加する、といった対応が必要になります。
2. マイクとDJ機材の “切り替え” が意外と詰まる
司会のマイク、新郎新婦のスピーチマイク、サプライズ余興の歌マイク、BGM、DJ、生演奏 ―― 披露宴では音源が10種類以上を行き来します。
ホテル側のミキサー (音響卓) は標準的に8〜12ch程度で、ここに DJコントローラーや余興バンドが加わると、当日のスタッフが切り替えに追われて音量がバラつくことがあります。
回避策は:
- 音源の数を事前にリストアップして音響担当に共有する
- 必要に応じてミキサーをアップグレード持ち込みする
- 当日進行表に音源切り替えのキューを書き込む
3. 音量制限と “サブ会場” の使い方
ホテルでは隣室や上下階への配慮で、披露宴会場の音量上限が決まっています。これが “クラブ感を出したい” 希望と衝突しやすいポイントです。
打開策のひとつは、ピーク帯の演出を場所を変えて行う ことです。
- 披露宴本会場: 音量制限を守った中で、密度の高い選曲
- 二次会・アフター: ホテル内のバー、ラウンジ、別バンケットを貸し切って音量自由化
- 二段階構成: 披露宴は “ちゃんと” 、二次会は “ちゃんとパーティー” として分ける
ホテル選びの段階で、二次会会場まで含めた音量管理を考えておくと、当日の選択肢が広がります。
会場プランナーと外部ディレクターの分業
ホテルウェディングの音響を最大限活かすには、会場プランナー (進行・装花・料理を統括) と、外部の音楽ディレクター (音響・選曲・演出を統括) の分業が機能します。
会場側は「ホテルの設備の範囲内で何ができるか」、外部側は「ホテルの設備の外で何を足せるか」を持ち寄ると、抜けが起きにくくなります。
ホテル側との音響打ち合わせを、外部の音楽ディレクター視点で同席するサポートも行っています。会場が決まっているがホテル標準音響だけで進めるか迷っている、という段階で無料の相談からお問い合わせください。当日の音響計画と、必要に応じた追加機材の手配範囲をご提案します。